MLB最年長野手として迎えた今シーズン、5月下旬には3試合で10安打を記録するなど好調をキープし今も安打を量産し続けているイチロー選手


開幕前には残り65本と今シーズン中の達成を危ぶむ声もあったMLB通算3000本安打も6月14日時点で残り23本となり、ほぼ確実に今季中に達成されるだろうとみられています。


また、現時点で日米通算4255安打。ピートローズ氏の持つ歴代最多安打4256本にあと一本で並ぶという正に秒読みの段階に入っており、皆さんがこの記事を目にしているときにはほぼ間違いなく既にこちらの記録は達成されているのではないかと思います。


今シーズンはこの2つの安打記録への挑戦がテーマとして語られているイチロー選手ですが、果たしてこれらの安打記録について、現地のMLBファンはどのように見ているのでしょうか?


日本人が期待するのと同じくらいの熱意で見つめているのか、それとも…?


また、日本人にとっては押しも押されぬスーパースターであるイチロー選手ですが、そもそも海の向こうのファンにとってはイチロー選手はどんな位置づけの選手なんでしょうか。


今回は日本の誇る安打製造機、イチロー選手に注がれる海外からの視線について調査してみました。

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そもそもイチロー選手って海外でもスーパースターなの?


イチロー 安打記録 海外の反応



まずはイチロー選手自身に対する評価にについてのこの疑問。結論から言ってしまえば、答えはもちろんノーです。


スーパースターなんてものじゃありません。ヒットを打つことに関しては世界最高の打者であり、今もなおプレーを続ける「生けるレジェンド」というのが海外からの正しい評価です。


2004年にイチローが262安打を放って更新したシーズン最多安打記録は、全記録保持者のジョージ・シスラーが打ち立てて以来実に84年間破られることのなかった記録であり、「現代とは異なるスタイルの野球で生まれた更新が困難な記録=アンタッチャブル・レコード」と長らくされてきたものでした。


それを2000年代に入って更新してしまった選手が出たわけですから、現地メディアは大騒ぎ。MLB機構もUSAトゥデイ紙に全面広告を出して祝福の意を示し、史上8人目となるコミッショナー特別表彰を行いました。更に、クーパーズタウン内にあるアメリカ野球殿堂には特別ブースが設けられるなど、MLB側もイチローを間違いなく歴史に残る選手として評価していることがよくわかります。


また、2001年のMLB挑戦から42歳の現在まで大きな離脱をほとんどせずにプレーを続けてきたタフさも海の向こうで非常に高く評価をされていて、今年4月にはMLB公式Twitterが打撃練習中のイチロー選手の写真に「Legend.」と一言だけ添えたツイートを行い、国内で話題になりました。


昨年のマーリンズ入団時には球団オーナー自らが「イチローはグラウンドの中でも外でも常にプロフェッショナル。イチロー選手が私たちマーリンズのユニフォームに袖を通してくれることに非常に興奮しています。」というコメントを残しており、ファンはもちろんのことMLB機構や各球団のオーナーと言った立場の存在からも、イチロー選手は非常に高く評価されている、ということが窺えます。

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イチロー選手のMLB3000本安打はどんな評価?


こちらの評価も日本からのそれと変わらず高く、場合によっては海外から受けている評価の方がずっと高いとすら言えるかもしれません。


というのも、このMLB通算3000本という記録を、日本プロ野球ファンの多くはNPBにおける2000本安打に近いものとして捉えている傾向が多少あるように思います。


もちろんどちらも偉大な記録なのに変わりはありませんが、3000本安打の達成者はこれまで歴代で29人。対して2000本は51人。達成者の数だけでも大きな差がある上に、MLBが発足したのは1876年、NPBは1936年と、歴史の長さにおいて60年もの開きがあるのです。


さらに言えば、現在のNPBの球団数は12で、MLBは30。これらの違いが生むMLB経験者の総数とNPB経験者の総数の差は計り知れないものがあり、その中での29人と51人では稀少さが全く異なってくるのです。


もう一つ付け加えるならば、NPBの2000本安打達成者は、近年40歳以上まで現役を続ける選手が増えて以来数を大きく伸ばしましたが、今季MLBでプレーしている40歳以上の選手は全30球団で実に6人。


野手に関していえば3人にとどまり、そこまで長くキャリアをつづけることは非常に稀だと言えます。このこともMLBで3000本安打を放つことがいかに難しいかを示していると言えるでしょう。


米FOXスポーツ公式サイトでは、今シーズン、イチロー選手の安打記録についての特集を掲載しており、その中でイチローのキャリアを「伝説的」と称しています。


また、メジャーデビューが27歳と、他の3000本安打達成者に類を見ない遅さであることについても触れ、「それまでに日本で1278安打しているなんて」と絶賛しています。


米国のファンの間ではイチロー選手が3000本安打の達成を目前に控えていることに関して、「信じられないような記録」として捉える声が多いようです。

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イチローの史上最多安打記録更新についての海外からの反応は?


こちらは「日米通算」で4256安打の記録を超えた場合についての評価。これまで検証した二つとは違い、この件に関しては「米国でも評価が分かれている」と国内メディアの記事内にも明記されています。


やはりNPB時代の記録を合算することについては疑問があるようで、NPBでも「米日通算」2000本安打の選手は名球会入りできない(「日米通算記録」として認定されるためには日本でキャリアをスタートさせている必要がある)ということにもなっているため、半ば仕方のないことなのかもしれません。


ただし、この「記録更新」に対しての肯定派は各球団首脳人にも多数存在しており、ダイヤモンドバックスで打撃コーチ補佐を務めるマーク・グレース氏は「高いレベルの野球で記録された安打。場所が日本であろうが南極であろうが関係ない。」と述べており、「評価しないのは恥ずべき事」とまで主張しています。


ちなみに現記録保持者のピートローズ氏は強い「否定派」の一人で、「イチローを見下すつもりはない。彼はこれまで殿堂入りに値する活躍を見せている。」と誤解を解いたうえで、周りは私を“ヒット女王”にしようとしていないだろうか」という言い回しで自分の記録の勝ちが下げられようとしていると主張。「次はいつの間にか高校時代に放った安打数をカウントしている」とも揶揄しています。


個人的には、ピートローズ選手の記録にマイナー時代に打った安打数も合算し、イチロー選手の記録には日本での二軍時代の安打数も足し合わせて比較し、その記録で上回った時に「プロ史上最多安打」とすればいいのではないか?などという考えもあるのですが、いずれにせよ、今回の「史上最多安打記録更新」に対しては日本国内と海外で若干の温度差があるようです。

まとめ


今シーズンは既にMLB通算500盗塁を達成し、「史上最多安打記録」更新、MLB通算300本安打の達成も目前と、記録ラッシュとなることが予想されるイチロー選手。既に42歳の大ベテランながら、その年齢を感じさせないプレーで毎日素晴らしい成績を積み上げ続けています。


その姿は国内外を問わず全世界から非常に高い評価を受けており、やはりイチロー選手は世界的なレジェンドだった、ということを今回改めて実感することが出来ました。


これからも変わらぬ姿でプレーを続け、いつまでも世界中からの歓声に応え続けるイチロー選手であってはくれないだろうか?
何の権限もないただの一ファンでしかない筆者ですが、なんとなくそう願わずにはいられません。

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