ついに2016年夏の甲子園が開幕しました。
プロ注目の球児が在籍するチームはその主軸がチームを引っ張ったと言われることが多いですが、野球はチームスポーツなのでチームの団結が勝利を掴み取るには必要不可欠です。
そして、そのチームの団結や選手の個性を発揮させるには指揮を執る監督の采配が非常に重要だと言えるのではないでしょうか?
今回は選手ではなく、高校を率いてチームの指揮を執る「名将」と言われる監督や、監督の甲子園の勝利数など、監督にスポットライトを当ててみたいと思います。
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甲子園通算最多の勝利を経験した監督!甲子園を通算で三度制覇!
まずは、甲子園で通算最多の勝利数を誇る名将です。
ご存知の方も多いと思いますが、甲子園通算で63勝を記録し、名門智弁和歌山の指揮を執っていた高嶋仁監督です。
全国の強豪を毎年のように猛打で震え上がらせる「C」のロゴがお馴染みのチームを支える名将です。
高嶋監督と言えば高校野球ファンにはお馴染みのベンチの前で仁王立ちをしているシーンが特に印象的です。
実際のチーム造りにも名将たる由縁が沢山あります。智弁和歌山は意外なことに、多少の増減はあっても一学年に10人しか入部させない方針を貫いています。
その中で各選手に複数のポジションを守れるように育成をしているのです。
そして投手の采配も特徴的で、継投で進める試合もあればエースが投げ切る試合もあり、時にはエースを抑えに回す采配を見せることもあります。
試合展開に応じて柔軟に采配をする姿はまさに高嶋監督が「名将」と言われる由縁だと思います。
また、普段のチームの練習の時にも、通常ではなかなか考えにくいですが高嶋監督が一人で練習前も練習後もグラウンド整備をしているそうです。
これは「グラウンドを整備する時間があれば練習をしなさい」というメッセージが込められた行動と言われています。
練習以外の部分でも選手の成長のための時間を作るために、グラウンド整備までもこなしてしまうのです。
こういった所を見ると高嶋監督が「名将」と言われるのも十分に頷けます。
2016年の甲子園には残念ながら駒を進めることができませんでしたが、今後も智弁和歌山高校は甲子園を盛り上げ続けると思いますし、盛り上げる姿を見たいと感じます。
名将には勝率も重要!甲子園通算最高の勝率を誇る監督は!?
勝利数は積み上げてきた実績の高さを物語るのに非常に重要ですが、勝利数だけでなく、勝率という部分にも注目して名将に迫ってみたいと思います。
調べてみたところ、通算での勝率が最も高かったのは通算勝率が.853でKKコンビを始めとして、甲子園を長年席巻し続けたPL学園元監督の中村順司監督です。
通算で甲子園の制覇を6度も達成し、積み上げた勝利数はなんと春夏合わせて58勝、58勝に対して負けはわずか10という驚異的な勝率の高さです。
甲子園を何度も制覇し、今では伝説となった1998年夏の横浜高校とPL学園の延長17回の死闘でも結果こそ敗戦となってしまいましたが、二枚の投手を巧みに使い分ける采配や、後にプロ野球選手となる田中一徳選手を二年生ながらにスタメンに抜擢するなどとにかく采配が光っていました。
残念ながら2016年夏を持ってPL学園の野球部が休部となってしまいますが、中村監督がPL学園を率いて全国の高校野球ファンに与えた感動の数々は延々と語り継がれていくと思います。
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袴で抽選会に出席!?普段は美術教師の名将!
全国制覇の経験はありませんが、島根県の開星高校を率いていた野々村直通監督のことが強く印象に残っている高校野球ファンの方は多いのではないでしょうか?
まずは強烈な個性が溢れた、まるでヤ●ザのようなファッションセンスが印象的ですね^^;
袴で抽選会に出席をしたり、とても高校野球の監督には見えないような色のスーツを着こなすなど街で出会ったら思わず道を譲ってしまいそうな出立です。
恐らく一番話題になったのは2010年春の選抜大会で21世紀枠で出場していた向陽高校に配線した際に「末代までの恥」と悔しさのあまり発言をした時でしょうか?
この発言を受けて開星高校の監督を辞任することになりましたが、野々村監督を待望する声は非常に高く約8,000人から監督復帰懇願の署名が集まり2011年4月から再度開星高校の監督に復帰を果たしました。
このエピソードだけでも非常に人望がある監督だと言うことがよくわかります。
他にも、失礼ながら外見からは想像しにくいですが、野々村監督は実は美術の教師なのですが、なんと毎年野球部を引退して卒業していく生徒たちの似顔絵を描いて生徒たちに手渡しているのです。
まさに生徒想いの名将です。
なかなか卒業する生徒たちに貴重なメッセージを残すのは難しいものですが、野々村監督の人間味の溢れるメッセージの残し方には素直に感動します。
甲子園にはいつも名将の姿がある

いかがでしょうか?今回は特に勝利という部分をメインに紹介しました。
何かと甲子園のドラマには名将の姿があります。
今回紹介した名将の他にも甲子園にインパクトを与えた監督は沢山います。
愛媛の宇和島東高校や済美高校で指揮を執った故・上甲正典監督は「上甲スマイル」と言われる程に笑顔で選手をベンチから見守り続けていました。
他にも大谷翔平を輩出した花巻東高校の佐々木洋監督は野球人としてだけでなく選手自身の人生を考えた指導で注目を浴びています。
大谷翔平が利用していたような目標達成シートを用いるなど、個性的な指導が注目されています。
挙げればキリがないほどに甲子園に強烈なインパクトを与えた監督の姿が浮かんできます。
選手の活躍する姿を見るのが甲子園の醍醐味ですが、少しだけ監督に注目して熱戦を見守るのもまた一興ではないでしょうか?
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