
激戦区である京都大会を制して、2016年夏の甲子園への切符を手に入れたのは京都翔英でした。
今回はこの京都翔英の野球部で過去にあった体罰問題と、それらを乗り越えて成長した京都翔英の強さ、そして2016夏の甲子園を盛り上げるであろう注目選手を紹介していきたいと思います。
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京都翔英で起きた体罰問題とは!?

京都翔英は2013年の春のセンバツで初出場を果たしました。
初戦で敗れたものの、春夏を通じて初の甲子園出場となり、強豪校ひしめき合う京都、そして近畿勢を代表する高校として大きな話題となりました。
しかし、
その年の5月体罰問題が起きます…。
コーチでもあった社会科教諭が野球部の選手へ平手打ちなどして、その後その選手は※PTSDを発症し、退学せざるを得ない状況になります。
PTSDとは…
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれています。
突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が出てきます。引用元:みんなのメンタルヘルスPTSD
その教諭はコーチとしての謹慎処分と、教諭としての減給処分を受けることになりました。
そして、2年後の2015年にはその元選手とその家族が京都地裁へ提訴。
ついには裁判沙汰になったのです。
さらにその2015年12月には名将、太田監督が突然の辞任…。
この時系列をたどると、この辞任劇にはどうしてもこの体罰問題が背景にあったのでは…と考えざるを得ません。
激戦区京都を勝ち上がった強さはどこにあるのか?
このような体罰問題が明るみに出た京都翔英ですが、その強さはホンモノです。
太田監督に代わって就任した浅井監督のもと、2016年春季京都大会では龍谷大平安を準決勝で破り、ついには優勝を果たします。
そして、2016年この夏の京都大会も6試合で60得点、失点はわずか8。
混戦が予想された2016年の京都大会ですが、結果から見ると京都翔英の圧勝ともいえるのではないでしょうか。
その強さはどこから来るのか?
その1つの大きな要因は浅井監督の存在でしょう。

「エラーはつきもの」「選手の長所を伸ばしたかった」。なんとも温かみのある言葉です。この夏の優勝インタビューでは涙を流しながら「生徒が知らぬ間に成長していた」と語っています。
この快進撃を支えたのは間違いなく浅井監督の人柄と言えそうです。
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プロ注目の石原彪選手に期待!
この京都翔英にはプロ注目の選手がいます。
4番でキャッチャーの石原彪選手です。

一見なんて読むかわからない「彪」ですが、これで「つよし」と読みます。
高校通算40本を超えるホームランを打っており、中学時代は世代別の日本代表に選ばれています。
172cmと上背はありませんが、87kgのどっしりとした体格は「ドカベン」との異名を持ちます。
中学時代には15歳以下の日本代表にも選ばれ、今年高校生No.1と言われている横浜高校の藤平尚平投手や、すでに夏も甲子園出場を決めた、同じくプロ注目の左腕・常総学院の鈴木昭汰投手らとバッテリーを組んだ経験のある選手です。
特に圧巻だったのは、夏の京都大会4回戦で放った3ランホームラン。
9回3点差のビハインドを追いつく一発は、打った瞬間入ったとわかる当たりでした。ベースを周りながら涙を流し、ホームインをすると仲間へ抱えられるようにベンチへ。
その時の映像がこちら♪
その後、延長戦でサヨナラ勝ちをおさめます。
決勝戦で11-1で圧勝するなど全体を見ると強さの際立つ京都翔英ですが、苦しんで勝ち取った1勝もあったのです。
これらの勝利がきっとチームを大きく成長させたのでしょう。
近年は「守備型の捕手」が多い中、「攻撃型の捕手」として”10年に一人の存在”と言われた現西武の森友哉選手がいましたが、この石原彪選手も今大会、「超攻撃型の捕手」として注目を集めています。
石原選手のバッティングには特に注目しておきたいところです。
京都翔英はたくさんの困難を乗り越えて今がある
京都で今、圧倒的な強さを誇っている京都翔英について紹介しました。
注目選手は4番でキャッチャーの石原選手ですが、2015年12月からチームを率いる浅井監督にも注目です。
チームとしても、何番からでも得点できるチーム力が売りでもあります。
体罰問題や突然の監督交代…。
このような困難を乗り越えた京都翔英が甲子園でどのような活躍を見せてくれるのか、楽しみにしたいと思います。
それでは最後までご覧頂き、ありがとうございました♪
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