プロ野球の世界では毎年、ユニフォームを脱ぐ選手と新たにプロ野球の世界に足を踏み入れる選手が生まれます。
2016年も秋のドラフトの話題や選手の来シーズンの契約についてスポットライトが当たる時期に差し掛かりました。
早くも引退を表明した選手もいますが、今回は2015年に戦力外通告を受けた選手がこの1年どのように過ごしてきたのか?という所に注目し、
以外な進路を選択した選手、他球団に活躍の場を移して再起を誓った選手達に迫ってみたいと思います。
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プロ野球から社会人へ!戦力外から2016年の黒獅子旗を掴んだ細山田武史!
昨年の戦力外から一転、戦いの舞台をプロ野球から社会人野球へと移した細山田武史選手も意外な転身を遂げた選手です。
大学時代は早稲田大学の黄金期を牽引し、頭脳派キャッチャーと呼ばれていた選手でした。
故障などもあり期待されたような活躍をすることができず2015年オフにソフトバンクから戦力外通告を受けました。
その後、先輩の誘いを受けて社会人野球の名門トヨタ自動車の野球部に加入したのですがかつて頭脳派と言われたリードは健在でした。
第87回都市対抗野球に出場し、大会中は全試合でマスクを被りチームを初の全国制覇に導きました。
プロ野球の世界では長年苦労をしてきた選手ですが、その苦労が報われる形となりました。
いつも笑顔でいた姿が印象的な選手でしたが、トヨタ自動車のチーム内でもその明るさは高く評価され「チームの雰囲気を良くしてくれている」と言われています。
戦う舞台は社会人野球の世界になりましたが、華麗な転身を遂げて細山田武史選手は今でもチームを勝利に導くリードを見せているのです。
メジャー昇格目前!?独立リーグとマイナーリーグを渡り歩く中後悠平!
かつて大学BIG3の一角に数えられ、千手観音投法とも呼ばれる変幻自在のフォームから切れ味抜群のスライダーを投げ込む投手がいました。
それは2015年オフにロッテから戦力外通告を受けた中後悠平投手です。
プロ入り一年目からいきなり勝ち星を挙げるなどプロ野球選手として華々しいスタートを切りました。
しかしスタート以降は壁にぶつかり続け、プロ入りから僅か四年目の2015年オフに戦力外通告を受けることになりました。
2015年オフのトライアウトにも参加し、その模様がテレビでも放送されましたがプロ野球の世界で苦しんだ制球はこの時も定まらず、合計3四死球を与える結果となり、NPBの球団から声が掛かることはありませんでした。
そしてその後BCリーグの武蔵ヒートベアーズに入団し野球を続けることを決意しました。
しかし、
このトライアウトへの挑戦が中後悠平投手の運命を大きく動かすことになります。
なんと放送を見ていた日本在住のメジャーのスカウト関係者に中後悠平投手のフォームとスライダーが目に留まりメジャーのスプリングトレーニングに招待されることになりました。
その結果ダイヤモンドバックスとマイナー契約を結ぶことになりました。
ルーキーリーグからのスタートになりましたが中後悠平投手は結果を残し続けました。
順調に昇格を続けて現在は3Aまで昇格を果たし、13試合連続無失点の好投を見せています。
NPB時代は驚異的な変化量のスライダーがゾーンに決まらず苦しんでいましたが、メジャーリーグの外に広いストライクゾーンにマッチしたのかもしれません。
残念ながらセプテンバーコールアップで昇格する選手の中に中後悠平投手の名前はなく、2016年シーズン中のメジャー昇格はほぼなくなってしまいましたが確かな実力を世界中に示すことができました。
2017年シーズンもメジャー昇格を目指して奮闘するのでしょうか?
それとも活躍に目を付けたNPBの球団からオファーを受けるのでしょうか?
戦力外通告からメジャーリーガー目前まで駆け上がった中後悠平投手の動向には注目が集まることだと思います。
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野球への火は燻らない!育成契約でも2016年現在も野球を続ける多村仁志!
走攻守の全てで高い活躍を見せる選手には5TOOLという称号が与えられます。
そんな中で5TOOLを超える6TOOLの異名を持つ選手がいました。
それは2015年オフに横浜DeNAベイスターズから戦力外通告を受けて、現在は中日ドラゴンズで育成選手として現役を続けている多村仁志選手です。
走攻守に高い水準のプレーを見せ続け、2006年WBCでは日本の優勝に大きく貢献したました。
韓国戦で見せたフェンスにぶつかりながらも大飛球をキャッチした姿は今でも覚えている方は多く、後世に語り継がれる程のファインプレーでした。
このように多くのファインプレーとホームランを生み出した選手ですが、大小様々な怪我に苦しむことが多くフルシーズンの稼働はあまり多くありませんでした。
万全な時に見せるパフォーマンスは球界でも屈指と言われるほどの選手でしたがチームの方針もあり戦力外通告を受けてしまいました。
しかし、中日の落合博満GMから声が掛かり育成契約ではありますが中日ドラゴンズで現役を続行することになったのです。
残念ながら怪我に苦しみ支配下登録を勝ち取ることはできていませんが、40歳目前の大砲は来季も育成選手としての契約を球団が検討しているそうです。
6TOOLの復活は実現するでしょうか?かつて日本中を沸かせた大砲の復活に期待です。
戦力外を受けてもその後必死にもがく選手、新しい道を選ぶ選手
毎年プロ野球の世界では選手の入れ替えが発生します。
華々しくFAで他球団へ移籍をする選手もいればトライアウトで必死に躍動し他球団からのオファーを待つ選手もいます。
野球を諦めきれない選手、野球と決別して新たな道を模索する選手、誰しも新たな道を歩みだす覚悟を決めて走り続けるのです。
それでも、戦力外からスターへの道を駆け上がる選手も多数います。
必死に生きる道を探す姿はいつもファンの感動を誘います。
2016年も戦力外通告を受ける選手が出てきますが、その必死な姿にもファンとして注目をしたいと思います。
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