2017年シーズンのMLB(メジャーリーグ)は、田中将大選手が所属するヤンキース、ダルビッシュ有選手や前田健太選手が所属するドジャースがプレーオフに進出し、ワールドシリーズで日本人対決なるか!?と話題になりましたね。
残念ながら、ヤンキーズは敗退、ドジャースもワールドシリーズ制覇は逃す形となってしまいました…。
近年は、メジャーに挑戦する目玉選手が出てきませんでしたが、いよいよ来年にはあの二刀流の大谷翔平選手のポスティングシステムによるMLBへの移籍の可能性が高まっていますね!
しかし、移籍する場合にはある問題があると言われています。それは25歳ルールというものなのですが、ご存知ですか?
最近変更になったルールなので知らない人も多いと思います。今回はそんなMLBの25歳ルールについてご紹介していきます。
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MLB25歳ルールとは?

MLBの25歳ルールとはMLBとMLB選手会が合意したCBA(MLB労使協定)の中に規定されています。
CBAは収入の分配やぜいたく税、選手の福祉や年金、最低年俸など「戦力を均衡にさせること」を目的とした協定です。
その中に規定している海外選手獲得に伴う契約金制限の適用年齢が、元々は23歳未満でしたが、2016年末の新協定で25歳未満に引き上げられました。
この25歳未満という条件が大谷翔平選手に当てはまってしまうというわけです。
しかし、NPB(日本プロ野球)とMLBは日米間選手契約に関する協定(ポスティングシステム)に調印しており、そこにはそのような条件の記載がありません。
その為、MLBと協定を結んでいない国にのみ該当するのでは?…という見解も出ていました。
これについては、MLB側から「ポスティングシステムを使っての移籍でもCBAは適用される」と回答されており、大谷翔平にも契約金制限がかかるとしています。
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MLB25歳ルールの条件は?

では、続いてMLB25歳ルールの”条件”についてみていきましょう。MLB25歳ルールの条件は下記になります。
MLB25歳ルールの条件
- 25歳未満またはプロ6年未満の海外選手との契約に使える金額が、契約金と年俸などこみで年間475~575万ドル(5.4~6.5億円)
- 25歳ルール該当選手のトレード放出により、上限枠が最大75%まで引き上げられる。575万ドルの球団は最大で1006万ドルとなる)
- マイナー契約からのスタート
- ポスティングシステムの譲渡金は2,000万ドル(約23億円)は25歳ルールには影響しない。(2017年11月2日現在)
- 限界枠を超えるとペナルティーとして、翌年の最高契約金が30万ドルとなる。(2017年7月からは11球団がペナルティーの対象)
ちなみに海外とは。日本、韓国、キューバ、ベネズエラ、ドミニカ、メキシコなどの米国以外の国でMLBでは30%が海外選手となっています。
国内リーグの年俸が安いベネズエラやドミニカ等の有望な外国人選手は、若い時に獲得して育てる場合がほとんどなので、このルールに該当することになります。
そのため、2017年7月時点では11球団が限界枠を超えていたためペナルティーを受けている状況です。
さらにマイナーからの契約となるので、その年にメジャー昇格したとしても年俸は最低保証金額である54.5万ドル(6,200万円)になると予想されます。
ルールなので仕方がないことですが、米国出身以外の外国人選手にとってはかなり厳しい条件となっていますね。
大谷翔平選手のMLB移籍の可能性は?

北海道日本ハムファイターズは移籍については既に容認していますのでMLB25歳ルールを大谷翔平選手が受け入れるか?…ですね。
個人的な見解ですが、大谷選手本人は「僕には関係ない」、北海道日本ハムファイターズの栗山監督も「翔平にとってお金は関係ないだろう」とコメントしていますので、MLB25歳ルール内で移籍をするのでは…と思います。
お金は関係ないとするとペナルティーを受けた球団も可能性有りということですから、かなりの球団が獲得に乗り出すでしょう!
米国では大谷翔平選手を300億円以上の価値があると評価している球団もあるそうで、25歳ルールにより1/10以下の金額で獲得出来てしまう状況は見逃すはずがありませんね。
大谷翔平選手は今のところMLB移籍の表明はしていませんが、表明したらMLBでは大騒ぎになること間違えないでしょう。
大谷翔平選手の今後の動向に注目です!
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